「経営資源「人」?人を育てる」で、【人が勝手に育つ】ポイントとして「面白いこと」と「意味のあること」で解読してみました。
でも、「確かにわかるんだけどやっぱり何らかの仕組みがないと、勝手に育ってはくれないよね。。。」
確かに!
そこで、なんで人が育つのかをちょっと考えてみました。
一般的に、というか古くから人材教育の手法として言われていて、利用されている方法に「OJT」と「OFF-JT]というのがあります。
また、最近では人材育成の周辺的な手法として、コーチングやらカウンセリングやら、メンターやらキャリアカウンセリングやら、いろいろなモノがあって何が何だかよくわからない状況です。
コンサル屋をやっている私でも、よくその違いが説明できないんです。(というか、現場にどう落とし込んでいくのかわからない)
ただ、分かることはこれらが「教える人」と「教えられる人」がいて、その間で行われる営み?だということです。
要するに、先生と生徒です。
これで、本当に人は育つのでしょうか?
実は、コンサル屋なんて始めるもっと前、食品業界で営業をしていた若い頃に既に気が付いていたことがあります。
それは、
「教えるやつが、一番成長する」という事実です。
そして、それを仕掛ける「管理者(当時の場合、営業所の所長でした)が、それに気が付いていること」がキーなんです。
体感していたことなので、おそらくかなりの場合そうだと思います。
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どういうことかというと。
たとえば、私の大昔の当時のイメージで見てみます。
営業所には(優秀な。((のはずです))所長がいます。そして、入社3年目のバリバリの営業マン(A君)、新入社員の営業マン候補(B君)がいたとします。
所長:「A君。悪いけど、取引条件の知識について、新入社員のB君にしっかり教えておいてくれないか?」
A君:「はい、分かりました」
ところが、A君は学生時代理科系の出身で、決済のルールや手形の知識がありません。
一方、新入社員B君は、経営学部の出身で学校の勉強でしかないけれど、一応の知識は持っています。
さて、どうなるか?
A君は、新入社員のB君に対してかっこいいところも見せたいですし、3年の現場のキャリアもあると自負しています。
かくして、
A君は徹夜を続けて商取引の勉強をし、日ごろの現場でのお客様とのやり取りを思い浮かべてケーススタディとして整理したのです。
結果は、
B君のA君に対する信頼性は増すとともに、新たな疑問をA君に投げかけ、A君はさらに勉強しなければならなくなりました。
やっぱり、恰好つけたいですから。。。
このやり取りをすべて営業所長は見ていました。
この優秀な所長は、理科系出身のA君に経営的な知見を体得してもらいたく、こういう仕掛けをしたのでした。
おまけに、新入社員B君の先輩への信頼感も醸成でき、組織としてのまとまりを強化できたというわけです。
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こんなきれいな話には現場はならないことが多いのは分かっています。
でも
「教えるやつが、一番育つ」というのは、私の長いビジネス人生でかなり共通に起こる事象だと思っています。
これを応用した人材教育の仕組みを何とか開発したいものです。
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