2014年

11月

04日

流通系 · 決済業務に力 · 朝日新聞2014 · 11 · 04から

朝日新聞の記事/2014年11月4日から、流通からIT企業まで含めて「決済」機能強化に取り組んでいる意味がようやくわかったような気がします。


今年の夏に、クレジット大嫌い&現金主義だった自分自身がプリペイド形式ならいいかってau-WALLETを使いだしてその便利さがとっても実感できました。


ほぼ小銭入れは機能しなくなって現在は一円も入っていません。

残高はスマホのアプリで確認できますし、決済用に開設したじぶん銀行から直接補充できますから、普通の銀行を使う必要も現金を入金する手間もありません。(じぶん銀行への入金は、現金にしていますが)


流通系やIT系、あるいは私のように携帯系でも同じでしょうが、結局これは「通常の決済系には普通の銀行は特に必要ない」という状況を作り出してしまったことのようです。


記事を見ると、例えば


・イオンのWAONカードやイオンカードでは、イオン銀行をキーにしてイオンという経済圏でお金の流れを完結。


・楽天では、楽天Edyと楽天クレジットカード会社を連結して9400万人の楽天経済圏を形成。


・私の使っているau-WALLETでは、auを使っている4000万人をターゲットにユーザーを開発して、マスターカード加盟店の3800万店で利用可能に。さらに東京三菱と作ったじぶん銀行で決済機能を内部に取り込み。


他にも、Suicaやnanacoなど強力なカードがたくさん。


海外に目を向けると

・グーグルが「グーグルウォレット」

・アップルが「アップルペイ」

・イーベイが「ペイパル」


そして、劇的な上場を果たした中国アリババでは、「アリペイ」が。

特に、このアリペイは当初アリババの代金支払い用に作った会社ですが、預けたお金に利子を付けるサービスを始めたらあっという間に預金を移す人が殺到し、9兆円も集めたとか。


セブン&アイがセブン銀行を作ったとき、大手銀行の幹部に笑われたとか。

でも、この先見の明。時代の流れを読む鈴木会長は本当に素晴らしい経営者ですよね。


恐竜のような銀行は、ひょっとすると衰退業種なのかもしれません。

2013年

5月

22日

「だんこん?」の世代

「どうも今の日本語が気持ち悪い」。を書いていたら、もうひとつ思い出してしまいました。

■団魂の世代
もう5~6年も前の話にはなるのですが、ある比較的高齢の経営者の方とお話していた時、、、
「人口の構造が変わるから、ニーズも変わるよね」
「[だんこんの世代?]がリタイアするから、きっと新しい需要が生まれるだろうなあ」。。。

???「だんこん」??

失礼になるかと思い、適当に相槌をうって帰ってきたのですが。。。

わかった!
「団塊の世代」のことだ。。。。

この経営者は、団塊の世代よりも大分上の年代だったのでか、文面でしかこの言葉に出会ったことがなく、なんとも思わず思いこんで使ってたようなのです。

「だんこんの世代」。。。。「団魂の世代」。

うーん、ある意味これは、イケてる!
「魂(たましい)が団体になった世代なんだ。。。」。
高度成長期の牽引車だった団塊の世代。
たしかに「だんこん」の方が、当ってるかもしれない。。。。!

■ところが、、、
この話を、ある他の人にそれとなく話していたのですが。。。
結構真摯な方で、
「そういうこともあるよね」って、
やさしく理解を示していました。

「だんがいの世代」は、夢を持つ世代だからねえ。実はぼくも「だんがいの世代」なんだよ」。。。

???
「だ、だ、だ、、、だんがい?の世代」。。。
弾劾の(あるいは、断崖)の世代」???

団塊の世代は、自らを「弾劾」か「断崖」という強い意志を持った世代だ、ということを言いたかったんだ。。。(納得)。

とても、勉強になりました。

言葉を開発した、堺屋太一先生は、こんなところまで考えていたんだね。

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2013年

5月

22日

先行指標と結果指標 ~財務指標の限界~ 1回/4回

どれだけ言い訳しても、倒産したら企業経営は失敗です。
経営の失敗は、数値の異常が限界に来たことを意味します。
ということで
4回にわたって、経営の数値に関連して書いてみたいと思います。
 
■会計資料の時間的なズレ
会計事務所の先生から試算表をいただくのが翌月か翌々月というのが多いと思います。
会計の数値は、企業経営にはとても大切なのは当然です。
 
・毎月の収益性がどうなっているのか?
・成長性はどうか?
・経費は適切に管理できたのか?
 
これらが、経営者のための情報としてフルに活用されることで、経営の羅針盤としての役割として期待されます。
 
しかし問題は。
 
試算表で出てくる数値は、「すでに終わってしまった過去の数値」だということです。
 
もちろん、試算表を時系列で並べれば傾向値がわかり、当月や次月の対策はできます。
ただ、「終わってしまった過去の実績」をタイムマシンに乗って遡って対策を打ち改善するということはできません。
ここに大きな問題を含んでいます。
 
「管理会計」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
日々の販売データをリアルタイムで掴み、経費も同時に把握するといった類のものです。
当然、減価償却費や引当金などが計上されない、あるいは概算でしか計上できないため、数値の精度は低くなります。
 
しかし、税務会計の限界である時間的ズレを解消し、
「アバウトでもよいからリアルな[今]を知る」
そして、
「[今]の対策を打ち」
「今月の目標値に近づける」

ということが可能になります。
要するにアバウトでいいから「今」を知るコトです。

これにより、日々の企業内の活動に「緊張感」と「リアル感」が生まれ、風土が変化してきます。
 
「今を見る」
これは、財務的な数値だけではなく、環境変化が激変し続ける今の世の中ではかなり重要なポイントになると思います。
もちろん、ビジョンを持ち、その実現に向かって努力するのは当然ですし、必要不可欠な課題です。
ただ、日々を追求する基盤を持たないでビジョンを語るのは、ただの「夢物語」を語ることになってしまいます。
ビジョンは、また別の機会にもっと深く考えて書きたいとは思いますが、「将来に対する企業の挑戦的な目標」といわれます。
目標は達成に向かって進む指標です。
追いかける仕組みがなければ、ただの絵に描いた餅になります。
 
今を追求する仕組みをぜひ作っていただきたいものです。

* * *
 
次回はいつになるか分かりませんが、

■2:数値のメカニズム ~いろいろある数値の構造を考える~
■3:数値の性格 ~先行指標と結果指標~ BSCのロジック
■4:先行指標の開発 ~現場が日々追いかける指標を作る~

について書いてみようと考えています。
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2013年

5月

21日

リストラ=首切り??

「うちの旦那、リストラに合っちゃったの」。
「わが社の収益性が悪化している。リストラして人件費を圧縮しよう!」
「日本は不景気が続いて、リストラの嵐が吹きまくっている・・・」
 
■[リストラ=首切り]
かなり多くの人が、ごく普通に使っています。見識のある(はずの)マスメディアにでさえ登場します。
 
はたして、
[リストラ=くびきり]なのでしょうか?
とっても悪いイメージで使われる「リストラ」とは、一体何なのかを見てみたいと思います。
 
リストラは「リストラクチャリング」を日本風短縮言葉で使われています。
「リストラクチャリング」とは、事業の再構築を意味していて、決して「首切り」ではありません。
 

■事業の再構築

「ライフサイクル」という言葉を知っていると思います。
人のライフサイクルは、出産によりこの世に誕生して、幼少時代、少年時代、青年時代、熟年時代・・・と進み、最後は死にいたるというのは誰でも知っていますし、理解しています。
 
同様に、企業あるいは一つの事業もライフサイクルを持っています。
商品のライフサイクルでは、開発期 ⇒ 導入期 ⇒ 市場浸透期(成長期) ⇒ 成熟期 ⇒ 衰退期というように進みます。
 
企業も同様です。
そして、何も対策を打たないといずれ成長が鈍化して、収益性が悪化し、最終的に赤字が続き倒産や廃業という結末になります。
 
しかし、企業は人間と違って、再成長のサイクルに乗せることが可能なんです。
 
成長が鈍化する大きな原因は、市場の要求とのズレです。
いいかえると、お客さんが求めているモノと提供しているモノが異なってくるということです。
 
誰でも知っている例に、「フィルムカメラ」の市場が「デジタルカメラ」市場にとって代わられたというのがあります。
世の中(市場)がデジタルを常識としているのに、フィルムの発色技術を高めても全くお客様は求めていなかった、みたいな話です。
フィルムメーカーは、フィルムカメラメーカーが存在することで事業は成立しますが、そこがデジタルカメラしか作らなくなったら市場は無くなってしまい、食べてゆけないというのは誰でもわかります。
 
事業の再構築は、企業が生きてゆくために現在の市場から需要の生まれる市場にシフトすることです。
「リストラ=首切り」と解釈されるのは、事業再構築の過程で「もう食べられない市場」向けにしか対応できない人材が重荷になることから、リストラクチャリングの結果として退職という現象が起こるという意味です。
 
もちろん、首切りはつらいことですが、市場が求めるモノやコトに対応するためにスキルを開発することを怠れば、ライフサイクルが必ずある企業や事業活動においては、どうしても避けられない現象となります。

* * *
「リストラ=事業の再構築」は、このように企業の生存をかけた積極的な取り組みという意味から、本来は明るいイメージのものだと思います。
 
自身の成長・進化を自ら確認できることは、前向きな人にとってはとてもうれしいことです。
 
ぜひ、自分のリストラクチャリングを続けて、明るく楽しく人生を送りましょう。
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2013年

5月

14日

人を育てるツボ?

「経営資源「人」?人を育てる」で、【人が勝手に育つ】ポイントとして「面白いこと」と「意味のあること」で解読してみました。
でも、「確かにわかるんだけどやっぱり何らかの仕組みがないと、勝手に育ってはくれないよね。。。」

確かに!
 
そこで、なんで人が育つのかをちょっと考えてみました。
 
一般的に、というか古くから人材教育の手法として言われていて、利用されている方法に「OJT」と「OFF-JT]というのがあります。
また、最近では人材育成の周辺的な手法として、コーチングやらカウンセリングやら、メンターやらキャリアカウンセリングやら、いろいろなモノがあって何が何だかよくわからない状況です。

コンサル屋をやっている私でも、よくその違いが説明できないんです。(というか、現場にどう落とし込んでいくのかわからない)
 
ただ、分かることはこれらが「教える人」と「教えられる人」がいて、その間で行われる営み?だということです。

要するに、先生と生徒です。
 
これで、本当に人は育つのでしょうか?
 
実は、コンサル屋なんて始めるもっと前、食品業界で営業をしていた若い頃に既に気が付いていたことがあります。
 
それは、

「教えるやつが、一番成長する」という事実です。
 
そして、それを仕掛け「管理者(当時の場合、営業所の所長でした)が、それに気が付いていること」がキーなんです。
 
体感していたことなので、おそらくかなりの場合そうだと思います。
 
***
 
どういうことかというと。
たとえば、私の大昔の当時のイメージで見てみます。
営業所には(優秀な。((のはずです))所長がいます。そして、入社3年目のバリバリの営業マン(A君)、新入社員の営業マン候補(B君)がいたとします。
 
所長:「A君。悪いけど、取引条件の知識について、新入社員のB君にしっかり教えておいてくれないか?」
A君:「はい、分かりました」
 
ところが、A君は学生時代理科系の出身で、決済のルールや手形の知識がありません。
一方、新入社員B君は、経営学部の出身で学校の勉強でしかないけれど、一応の知識は持っています。
 
さて、どうなるか?
A君は、新入社員のB君に対してかっこいいところも見せたいですし、3年の現場のキャリアもあると自負しています。
 
かくして、
A君は徹夜を続けて商取引の勉強をし、日ごろの現場でのお客様とのやり取りを思い浮かべてケーススタディとして整理したのです。
 
結果は、
B君のA君に対する信頼性は増すとともに、新たな疑問をA君に投げかけ、A君はさらに勉強しなければならなくなりました。
やっぱり、恰好つけたいですから。。。
 
このやり取りをすべて営業所長は見ていました。
この優秀な所長は、理科系出身のA君に経営的な知見を体得してもらいたく、こういう仕掛けをしたのでした。
おまけに、新入社員B君の先輩への信頼感も醸成でき、組織としてのまとまりを強化できたというわけです。
 
***
 
こんなきれいな話には現場はならないことが多いのは分かっています。
 
でも
「教えるやつが、一番育つ」というのは、私の長いビジネス人生でかなり共通に起こる事象だと思っています。
これを応用した人材教育の仕組みを何とか開発したいものです。
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